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2012/06/19

備中鍬

「祖父に対する感謝は、1本の備中鍬だった・・・私にこの備中鍬を遺してくれたのだ。
それが何よりも幸せだと思った。。。」

と淡々と語ってくれたAさん。

人生の大先輩である。


立派な庭を案内してくれて、この庭も庭師に頼むことなく、自力でつくったとのこと。
庭でお気に入りの場所に座らせてくれた。

そこは、30年掛かって作りあげた世界(庭)が一望できるとっておきの場所だった。
やった人間にしか分からない。

その苦労や、思いがその風景から目の当たりに出来た。

その土地、家に暮らす。

そして、次に繋げる。

そのために生き、死ぬことが本望。


備中鍬を継承すること。

それがどれだけ大変か、それがどれだけ尊いことか。
それを学んだ一日だった。

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